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超薄型IRカットフィルタの開発 ―BAG (Blue Absorbing Glass) フィルタ

現在スマートフォンなどに搭載されているカメラモジュールに使用されるガラスタイプの赤外線カットフィルタ(以下IRCF)は、①ガラス基材自体にフツリン酸等の材料を混ぜて赤外吸収性能を持たせたブルーガラス方式(以下BG)と、当社の②ガラス基材に吸収膜を塗布し吸収層を形成する方式(以下BAG)の2種が主流となっています。

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①のBG方式は、ガラス素材自体に赤外線吸収材料を混ぜ込むため、薄くしようとした場合、ガラス素材に混ぜる材料の影響で強度と近赤外光の吸収が低下する弱みがあります。
これに対して、②の当社のBAG方式では、ガラスの素材自体の表面に吸収膜を塗布する方式のため、近赤外光吸収性能はガラスの厚みには依存しません。 このため、薄型化しても近赤外吸収性能は低下させず、且つガラスの強度も確保したIRCFの開発が可能であるという強みがあります。 スマートフォンの部品の中で最も厚みが必要な部品はカメラモジュールであることから、スマートフォン市場は、今後さらに「薄型化」がデザインの付加価値として重要視されて行くことを考え、「ガラスタイプの超薄型高機能IRCF」の開発をいたしました。 現在、最薄で0.11m厚の製品をラインナップしています。

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